火力について

最新の蕎麦釜のカタログを見ますと火力にガスバーナーを用いたものが主流になっているようです。
ガスバーナーを10個以上も並列に並べ、全部のバーナーをワンタッチで全開に出来るようになっています。
それは蕎麦を1秒でも早く茹で上げるためには火力を出来るだけ強くすることだという考え方から来ています。
蕎麦を茹でるのにグダグダ時間を掛けすぎると蕎麦がうだってしまい、コシが無くなってしまう、ということには、間違いはありません。
一刻でも早く蕎麦を茹で上げたいと思うのは釜前として当然のことです。
かといって火力を強くすれば蕎麦は早く茹で上がるというのは、間違いです。
蕎麦を最速で茹でるポイントは「茹でている間はきっちり蓋をする」ことに過ぎるものはありません。
ご飯を炊くときに「赤子泣いても蓋取るな」といわれていることは、殆どの方が知っていることと思います。
蓋をしている間は、100℃を維持できるだけの最小の火力に絞らなければなりません。
その理由は適正な火力から生み出す対流は、滑らかで蕎麦を傷めずに解しながら茹で上げるからです。
釜に蓋をして熱を閉じ込めている間は、過大な火力は禁物です。
火力が強すぎると、釜の中では過沸騰から泡が立ちが酷く、蕎麦が傷んでしまいます。
かといって蓋を外したり、ずらしたり、びっくり水をしたりして熱を逃がすと茹で時間は一気に倍近くに伸びてしまいます。
だから火力を調節して過沸騰にならないようにすることが大変重要なのです。
火力を簡単に最小に出来るのは、昔ながらの鋳物で作られた重連のガスコンロが最上です。
中でも3連のものが使い易いのです。一番大きい外のコンロと二番目に大きい中のコンロのバルブを閉めて火を消し、一番中心の最小の火だけにすることがワンタッチで出来るからです。
一番小さいコンロでも、蓋をきちっとしていれば、充分蕎麦は最短の時間で茹で上がります。

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